……秘密があります
「待て」
と帯刀が言ってくれた。

「お前と羽未が似合いかどうかは知らないが。
　たぶん、俺と羽未の方が合っていると思う」

　士郎がこちらをチラと見た。

　いやあ、今、私にコメントを求めないでください、とヘタレの羽未は苦笑いする。

　士郎にはずっと世話になってきたので、頭が上がらないのだ。

　だがまあ、なんだかんだ言いながら、シロさんはその逆玉の話を受けるんだろうな、と思っていた。

　だが、士郎は語り出す。

「帯刀。
　羽未は今、お前に気があるのかもしれん。

　というより、羽未にとって、お前が初めての男だから、羽未はお前のことを好きにならねばならないと思い込んでるだけなんじゃないのか？

　俺にはわかる幼なじみだから」

　……今、実は貴方は幼なじみではないのではないかと思ってしまいましたよ。

　なにもわかっていないようだが……と羽未は思っていた。
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