私立秀麗華美学園
「雄吾のあほおおおおおーっ!」
咲の叫び声が、いつもの仕事場で炸裂した。
もちろんその場に雄吾の姿はない。
「あのねえ……あんたの言いたいことはわかったから、早く本題に入ってよ」
階段の一番上に、膝に顔をうずめた状態で座った咲。
その1段下にゆうかが、2段下に俺が座って、咲の本題とやらが始まるのを待っている。
ゆうかは呆れ顔で咲の頭を撫でた。
「どうして、集合かけたのよ?」
放課後、世の中の不幸を全て背負ったかのようなどんよりオーラをまとった咲がA組に来た。
そして花鳥風月として、話があるからと集合をかけたのだった。
咲とゆうかが行ったあと、俺はC組へ行って雄吾に声をかけたが、案の定部活を理由に断りやがった。普段は2週に1度も行っていない剣道部に。
まあ俺のサッカー部出席率に比べれば全然ましだけど。
「ねえ、咲」
「…………」
『雄吾のあほ』を大体50回ぐらい連呼していた咲は、やっと無言で1枚の紙切れを渡してきた。
薔薇らしき花の模様が細かく切り込まれた、サフランの香りのする「紙切れ」だ。
「直接依頼が来たってこと?」
「そうなんちゃう……」
俺とゆうかは目を見合わせた。2つ折りになった紙をゆうかがそっと開く。
「差出人は……水沢、紗依香? 水沢さんって、咲のクラスのよね」
「ちょおおおっと待てい!」
差出人が、くっつけて欲しいと指名した相手を書いた文章を見つけ、俺は文字通り飛び上った。
「こここここ、ここ」
「なんなのよ和人まで……依頼内容は両思い、相手は――あなたの、騎士? これ、咲に直接届いたってことは……」
C組の水沢紗依香が、両思いになりたいと望む相手。
それは目の前でうなだれている咲の、愛する騎士、鳥居雄吾朗なのだった。
咲の叫び声が、いつもの仕事場で炸裂した。
もちろんその場に雄吾の姿はない。
「あのねえ……あんたの言いたいことはわかったから、早く本題に入ってよ」
階段の一番上に、膝に顔をうずめた状態で座った咲。
その1段下にゆうかが、2段下に俺が座って、咲の本題とやらが始まるのを待っている。
ゆうかは呆れ顔で咲の頭を撫でた。
「どうして、集合かけたのよ?」
放課後、世の中の不幸を全て背負ったかのようなどんよりオーラをまとった咲がA組に来た。
そして花鳥風月として、話があるからと集合をかけたのだった。
咲とゆうかが行ったあと、俺はC組へ行って雄吾に声をかけたが、案の定部活を理由に断りやがった。普段は2週に1度も行っていない剣道部に。
まあ俺のサッカー部出席率に比べれば全然ましだけど。
「ねえ、咲」
「…………」
『雄吾のあほ』を大体50回ぐらい連呼していた咲は、やっと無言で1枚の紙切れを渡してきた。
薔薇らしき花の模様が細かく切り込まれた、サフランの香りのする「紙切れ」だ。
「直接依頼が来たってこと?」
「そうなんちゃう……」
俺とゆうかは目を見合わせた。2つ折りになった紙をゆうかがそっと開く。
「差出人は……水沢、紗依香? 水沢さんって、咲のクラスのよね」
「ちょおおおっと待てい!」
差出人が、くっつけて欲しいと指名した相手を書いた文章を見つけ、俺は文字通り飛び上った。
「こここここ、ここ」
「なんなのよ和人まで……依頼内容は両思い、相手は――あなたの、騎士? これ、咲に直接届いたってことは……」
C組の水沢紗依香が、両思いになりたいと望む相手。
それは目の前でうなだれている咲の、愛する騎士、鳥居雄吾朗なのだった。