私立秀麗華美学園
「……随分な言い様だな、おい」
真二はなおも必死の形相で、いかに自分が雄吾に敵わない人間であるか、馬渕がどれだけ雄吾に憧れているようであるか、ついでに馬渕の美点をまくし立てていた。
「あのなあ、わかったから、とりあえず落ち着け」
真二はまた悲壮感たっぷりの表情で俺をにらみつけ、しかし大人しく口を閉じた。
俺がずいっと前のめりの姿勢になったので、つられて真二も上半身を傾ける。
「いいか、お前は石橋真二だ」
「……わかってるよ」
「そして、おかしな言葉遣いで和菓子が好きで料理ができてついでに剣術に長けて口が達者でハッキングもお手のものその上紳士で礼儀正しくてやる時はやるあの男は、鳥居雄吾朗だ」
「……嫌味か、嫌味なのか、それ」
「違う。つまりだ、お前と雄吾は違う人間だ」
はあ? と呟いて、真二はめんどくさそうな顔をした。
「だからな、姫を本当に好きだと思うなら、例えそれが姫の憧れる相手であろうと、自分と違う人間の真似なんかしてちゃだめだ。
石橋真二が溺愛している馬渕未樹には、石橋真二を好きになってもらわねえと、意味がないだろ」
真二は、俺の言葉に対し、漫画のようにガツーンと衝撃を受けてくれた。のが、見た目でわかった。
「……見栄っ張りで有名の和人に、そんなことを言われてしまった!」
そ こ か よ 。
「てめえなあ……」
俺が片頬を引きつらせてこぶしを固めると、真二は慌てて目の前で両手を振った。
「あ、違う違う、今のなし! なしな! いやあ、確かにそうだよなって、今俺ちゃんと思ったって。石橋真二は馬渕未樹を溺愛してるので!」
よくもまあ簡単にそんなことが言えたもんだと、俺は半ばあきれてこぶしをほどいた。
真二はすとんとソファーに座ると、あぐらをかいて目を閉じて、何事かをぶつぶつと呟き始めた。
真二はなおも必死の形相で、いかに自分が雄吾に敵わない人間であるか、馬渕がどれだけ雄吾に憧れているようであるか、ついでに馬渕の美点をまくし立てていた。
「あのなあ、わかったから、とりあえず落ち着け」
真二はまた悲壮感たっぷりの表情で俺をにらみつけ、しかし大人しく口を閉じた。
俺がずいっと前のめりの姿勢になったので、つられて真二も上半身を傾ける。
「いいか、お前は石橋真二だ」
「……わかってるよ」
「そして、おかしな言葉遣いで和菓子が好きで料理ができてついでに剣術に長けて口が達者でハッキングもお手のものその上紳士で礼儀正しくてやる時はやるあの男は、鳥居雄吾朗だ」
「……嫌味か、嫌味なのか、それ」
「違う。つまりだ、お前と雄吾は違う人間だ」
はあ? と呟いて、真二はめんどくさそうな顔をした。
「だからな、姫を本当に好きだと思うなら、例えそれが姫の憧れる相手であろうと、自分と違う人間の真似なんかしてちゃだめだ。
石橋真二が溺愛している馬渕未樹には、石橋真二を好きになってもらわねえと、意味がないだろ」
真二は、俺の言葉に対し、漫画のようにガツーンと衝撃を受けてくれた。のが、見た目でわかった。
「……見栄っ張りで有名の和人に、そんなことを言われてしまった!」
そ こ か よ 。
「てめえなあ……」
俺が片頬を引きつらせてこぶしを固めると、真二は慌てて目の前で両手を振った。
「あ、違う違う、今のなし! なしな! いやあ、確かにそうだよなって、今俺ちゃんと思ったって。石橋真二は馬渕未樹を溺愛してるので!」
よくもまあ簡単にそんなことが言えたもんだと、俺は半ばあきれてこぶしをほどいた。
真二はすとんとソファーに座ると、あぐらをかいて目を閉じて、何事かをぶつぶつと呟き始めた。