私立秀麗華美学園
その後も俺はいつも以上にゆうかにべったりで、どこか違ったところを見つけようと試みた。
しかし、3日間が経っても、何ひとつわからなかったのだった。


「俺もだよ! しかも未樹の機嫌、だんだんだんだん悪くなってる気がする! あー、もうどうしよう俺、もう一回鳥居の真似でもしてみようかな!」


真二の方もこんな調子だった。つーか、一生真似しねえ宣言をそうも簡単に覆すのかお前は。そして俺の言葉は何だったんだ。このやろ。


その日は日直だったゆうかの仕事を手伝ってから寮に戻った。


「おー、帰ってたのか。咲と一緒にいるかと思ったら」


ドアを開けたら雄吾が勉強していたので、嫌味っぽく言葉を投げかける。
雄吾に仕事を拒否されて以来、俺はずっとこんな調子なのである。まあ、そこまで根に持っているというわけでもないのだが、引き際がわからなくなったというのが本音である。


「咲は現在、俺の指示により勉強中。ちなみに今から30分後に会う予定」


が、雄吾はこの通り大人な対応で、しかもいつも通り朝は俺の分まで弁当も作ってくれている。俺は自分の子供加減に涙が出る。そしてタイミングを見失っていく。


「へ、へえー。咲が、勉強中なあ……」

「俺が言ったことは、基本的に守るからな、あいつは。ついでに、会う場所ここなんで、よろしく」

「こ、ここ!?」


何が、よろしく、だ。俺にどうしろっていうんだよ。ふてくされ、わざと雄吾のベッドにダイブする。よれるシーツが視界に入り、眉をぴくりと反応させながら雄吾は言った。


「いつも通り、ゆうかのところに行けばいいだろ。何が会ったか知らないが特に最近は、執拗にゆうかにつきまとっているようだしな」

「俺はストーカーか」

「似たようなものだろう」

「ぎりぎり合意の上だ!」


俺がむすくれると、雄吾がふっと笑みをこぼしてこちらを向いた。

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