私立秀麗華美学園
「……カラス?」
「いえ」
思わず尋ねたゆうかに、柔かい微笑でみのるが答える。
「スミインコ、という種類の鳥なのです」
「スミインコ。へえー」
興味を持ったように、少し笑ってゆうかはその鳥を眺め回した。
体長は大体30cmぐらいで、とても大人しい様子の新入りという鳥は、体中が黒い毛に覆われていた。
漆黒という程ではないが、つやのある毛並みをしていて、飛んでいる姿を見たらカラスだとしか思わないだろう。
くちばしまで黒色をしていて、見た目はちょっと不吉っぽいが、きょろきょろと動く目や、少し首を傾げた様子などはとても可愛らしかった。
「大人しいんだなー」
「元々温和で人馴れしやすい種類のインコなんです。宏典様は自ら餌をやりに来られたり、そのついでにおもちゃで一緒に遊んだり、なさってますよ」
飼育係が答える。
50そこそこのおっさんが猫なで声で鳥と遊んでいる様子を想像するのは気分の良いものではなかったが、何せ親父のことなので容易に想像はできてしまった。
「どうせあれだろ、クロちゃんとかいう名前なんだろ」
「惜しいですね。宏典様は相当お気に入りなさったようで、自らのお名前から『クロノリ』と名づけてらっしゃいました」
「……宏典さんらしいわね」
ゆうかが苦笑いをして「クロノリ」の頭のうしろを撫でながら言った。恥ずかしいったらありゃしない。
クロノリは嬉しそうに目を細めて、ぱたぱたと軽く羽を動かした。
「ゆうかお嬢様は、さすがに鳥馴れしてらっしゃいますね」
「ええ。小さい頃からよく、和人と一緒に触らせてもらってはいましたから」
その代わりに俺は植物園内を何時間もぐるぐるぐるぐる引っ張り回されてたわけだけどな。
幼くも、ゆうかと一緒だったわけだから当然、不本意だったとは言わないが。
「いえ」
思わず尋ねたゆうかに、柔かい微笑でみのるが答える。
「スミインコ、という種類の鳥なのです」
「スミインコ。へえー」
興味を持ったように、少し笑ってゆうかはその鳥を眺め回した。
体長は大体30cmぐらいで、とても大人しい様子の新入りという鳥は、体中が黒い毛に覆われていた。
漆黒という程ではないが、つやのある毛並みをしていて、飛んでいる姿を見たらカラスだとしか思わないだろう。
くちばしまで黒色をしていて、見た目はちょっと不吉っぽいが、きょろきょろと動く目や、少し首を傾げた様子などはとても可愛らしかった。
「大人しいんだなー」
「元々温和で人馴れしやすい種類のインコなんです。宏典様は自ら餌をやりに来られたり、そのついでにおもちゃで一緒に遊んだり、なさってますよ」
飼育係が答える。
50そこそこのおっさんが猫なで声で鳥と遊んでいる様子を想像するのは気分の良いものではなかったが、何せ親父のことなので容易に想像はできてしまった。
「どうせあれだろ、クロちゃんとかいう名前なんだろ」
「惜しいですね。宏典様は相当お気に入りなさったようで、自らのお名前から『クロノリ』と名づけてらっしゃいました」
「……宏典さんらしいわね」
ゆうかが苦笑いをして「クロノリ」の頭のうしろを撫でながら言った。恥ずかしいったらありゃしない。
クロノリは嬉しそうに目を細めて、ぱたぱたと軽く羽を動かした。
「ゆうかお嬢様は、さすがに鳥馴れしてらっしゃいますね」
「ええ。小さい頃からよく、和人と一緒に触らせてもらってはいましたから」
その代わりに俺は植物園内を何時間もぐるぐるぐるぐる引っ張り回されてたわけだけどな。
幼くも、ゆうかと一緒だったわけだから当然、不本意だったとは言わないが。