私立秀麗華美学園
母さんと那美さんが、この間2人で行ったらしいショッピングの話をしている間も、テーブルの奥の方では険しげな顔をした二人は話し続けていた。
それぞれが手に持ったデザートスプーンの小ささとごつごつした手のコントラストがちょっとだけおもしろい。
などと呑気なことを考えながらおっさん二人を眺めていると、会話の中にいくつか聞き覚えのある単語が聞こえてきた。
「プロジェクト自体の進行の程もわかりかねますがな」
「しかし、噂は徐々に広がりつつあるとか」
「分野別の能力に長けた生徒の数も増えたものです。必然なのでしょう」
「ところで、早い段階で風來は手をひいたと聞きましたが」
「プロジェクト側には痛手でしょうな。風來にはその手の研究者が多い」
「手を引く方が、自然に思われますなあ。何しろ、クローンなどという単語もちらほら囁かれ始めておるようですからな……」
クっ…………!
「すみません!」
俺が思わずその単語を口にしかけた瞬間、ゆうかが大声で給仕を呼んだ。
「新しいスプーンをお願いします。取り落としてしまって」
かしこまりました、と給仕が下がると同時にゆうかは俺に向かって、口元でこっそり人差し指を立てた。
やはり、ゆうかも今の会話を聞いていたのだ。
それぞれが手に持ったデザートスプーンの小ささとごつごつした手のコントラストがちょっとだけおもしろい。
などと呑気なことを考えながらおっさん二人を眺めていると、会話の中にいくつか聞き覚えのある単語が聞こえてきた。
「プロジェクト自体の進行の程もわかりかねますがな」
「しかし、噂は徐々に広がりつつあるとか」
「分野別の能力に長けた生徒の数も増えたものです。必然なのでしょう」
「ところで、早い段階で風來は手をひいたと聞きましたが」
「プロジェクト側には痛手でしょうな。風來にはその手の研究者が多い」
「手を引く方が、自然に思われますなあ。何しろ、クローンなどという単語もちらほら囁かれ始めておるようですからな……」
クっ…………!
「すみません!」
俺が思わずその単語を口にしかけた瞬間、ゆうかが大声で給仕を呼んだ。
「新しいスプーンをお願いします。取り落としてしまって」
かしこまりました、と給仕が下がると同時にゆうかは俺に向かって、口元でこっそり人差し指を立てた。
やはり、ゆうかも今の会話を聞いていたのだ。