私立秀麗華美学園
「何それ何それ。だって、嫌いとか言ったことある?」
「……なくはないな」
「あれ、あったっけ。じゃ、じゃあ冗談よ。それか一時的な感情まかせよ。
嫌いなやつと1日文化祭回ったり、何時間もかけて実家に来て泊まったりなんて、するわけないでしょー!」
「うっそだー……」
未だ疑い深げな視線を向ける俺をじろりと見て、ゆうかは俺にぺしっとデコピンをくらわせた。
「……ああ! これか、誤解の原因」
「結構痛いんですけど……そーだよ、だってゆうか、他のやつにはこんなことしないだろ」
「咲にはするわよ」
「それは特別だろ」
「それと同じよ」
言ってから、ゆうかは少し決まり悪そうに顔を背けた。表情が知りたくて、背けられたにも関わらず顔を覗き込みたくなるけれど我慢する。
「……わたし、相当わがままなのよ」
敢えて、というか、無理に否定はしない。
「前にも、言ったけど。昔は頼りない和人が騎士なのが嫌だった。
でもそれだけじゃないってことを今はわかってる。和人も、わたしも成長して。
特別扱い酷いのは、嫌いだからとかそんな理由じゃない。
だって和人は、わたしのこと嫌いにならないってわかってるんだもん」
「何してもいいや、っていう、あれか」
「そ。本人目の前に言っちゃうあたり、開き直ってるけど」
「……なんだ」
ゆっくりとゆうかが顔を向ける。俺は、怒りも露わに、でもなく、呆れ顔で、でもなく。
「……予想外なんだけど。笑顔、は」
少し安心したような呆れ顔をしたのはゆうかの方だった。
「普通怒るとこじゃない? ここ。勝手過ぎるだろ、とか言って」
「怒れるわけないだろ」
っていうか、俺がゆうかに今みたいなこと言われて、怒りを感じられるわけがないだろ。
そんな風に言われて笑顔しか浮かんでこない俺は、相当狂ってるかもしれない。ゆうかに狂ってる。そう思われても不満なんかない。
なんでもいい。そんなことに、今更怯む俺じゃない。
「……なくはないな」
「あれ、あったっけ。じゃ、じゃあ冗談よ。それか一時的な感情まかせよ。
嫌いなやつと1日文化祭回ったり、何時間もかけて実家に来て泊まったりなんて、するわけないでしょー!」
「うっそだー……」
未だ疑い深げな視線を向ける俺をじろりと見て、ゆうかは俺にぺしっとデコピンをくらわせた。
「……ああ! これか、誤解の原因」
「結構痛いんですけど……そーだよ、だってゆうか、他のやつにはこんなことしないだろ」
「咲にはするわよ」
「それは特別だろ」
「それと同じよ」
言ってから、ゆうかは少し決まり悪そうに顔を背けた。表情が知りたくて、背けられたにも関わらず顔を覗き込みたくなるけれど我慢する。
「……わたし、相当わがままなのよ」
敢えて、というか、無理に否定はしない。
「前にも、言ったけど。昔は頼りない和人が騎士なのが嫌だった。
でもそれだけじゃないってことを今はわかってる。和人も、わたしも成長して。
特別扱い酷いのは、嫌いだからとかそんな理由じゃない。
だって和人は、わたしのこと嫌いにならないってわかってるんだもん」
「何してもいいや、っていう、あれか」
「そ。本人目の前に言っちゃうあたり、開き直ってるけど」
「……なんだ」
ゆっくりとゆうかが顔を向ける。俺は、怒りも露わに、でもなく、呆れ顔で、でもなく。
「……予想外なんだけど。笑顔、は」
少し安心したような呆れ顔をしたのはゆうかの方だった。
「普通怒るとこじゃない? ここ。勝手過ぎるだろ、とか言って」
「怒れるわけないだろ」
っていうか、俺がゆうかに今みたいなこと言われて、怒りを感じられるわけがないだろ。
そんな風に言われて笑顔しか浮かんでこない俺は、相当狂ってるかもしれない。ゆうかに狂ってる。そう思われても不満なんかない。
なんでもいい。そんなことに、今更怯む俺じゃない。