私立秀麗華美学園
*
「……で?」
首を傾げて尋ねた咲は、せっかく自分で入れたミルクティーを味わいもせずに飲み干していた。
「何を尋ねたん? いつ? どこで? 続きはあああ!?」
騒ぐ咲に対しゆうかはしばらく黙っていたのだが、続きを話す気がないわけではないらしい。ただ少し、話し方を迷っているようだ。もしくは、話す領域を。
「……いつ、はその夜。どこで、は和人の部屋。何を、は……」
「夜に和人の部屋行ったん!? ゆうかが!?」
「別にいいでしょ。夜だろうが朝だろうが。喋っただけなんだし」
ちょっとからかいはしたけど、という続きは口には出さない。そんな行動すら彼女にとっては驚きで、さらなる疑問符を投げかけられるだろうから。
何しろ自分でも驚いているのだ。
今までやろうともしなかった、あんなからかい方をしたことには。
「ふううん。まあいいや。それで、何を、は?」
濡れたタオルを頭にかぶり、端を両手で握って口の前にもってくる。そのままの状態でぼそりと答えを言った。
聞き取れず咲は聞き返す。もう一度、今度は少しばかり声を大きくして言う。
咲はちょっとした衝撃を受けてのけぞった。
「こっ、こっ、小悪魔やなー……」
「……なんで?」
単純な疑問としてゆうかは尋ねる。咲は説明せんとしたが、ゆうかを納得させられる自信はなかった。小さな声のその疑問はひとまずさておくことにする。
「そんなん聞かれたら、あたしもまともに返事できる気いせんわー」
「咲でも? じゃあ、雄吾でもそうかなあ……」
「そしたらさあ。ゆうか、あたしのこと好きやろ?」
「え? うん、まあ、そうよね」
「そのことについて同じ質問されたら、ゆうかは論理的な説明とか、できる?」
予想しなかった質問をつきつけられ、そしてそれが難問であると気づいた時、ゆうかはようやく少し納得できた気がした。
「……で?」
首を傾げて尋ねた咲は、せっかく自分で入れたミルクティーを味わいもせずに飲み干していた。
「何を尋ねたん? いつ? どこで? 続きはあああ!?」
騒ぐ咲に対しゆうかはしばらく黙っていたのだが、続きを話す気がないわけではないらしい。ただ少し、話し方を迷っているようだ。もしくは、話す領域を。
「……いつ、はその夜。どこで、は和人の部屋。何を、は……」
「夜に和人の部屋行ったん!? ゆうかが!?」
「別にいいでしょ。夜だろうが朝だろうが。喋っただけなんだし」
ちょっとからかいはしたけど、という続きは口には出さない。そんな行動すら彼女にとっては驚きで、さらなる疑問符を投げかけられるだろうから。
何しろ自分でも驚いているのだ。
今までやろうともしなかった、あんなからかい方をしたことには。
「ふううん。まあいいや。それで、何を、は?」
濡れたタオルを頭にかぶり、端を両手で握って口の前にもってくる。そのままの状態でぼそりと答えを言った。
聞き取れず咲は聞き返す。もう一度、今度は少しばかり声を大きくして言う。
咲はちょっとした衝撃を受けてのけぞった。
「こっ、こっ、小悪魔やなー……」
「……なんで?」
単純な疑問としてゆうかは尋ねる。咲は説明せんとしたが、ゆうかを納得させられる自信はなかった。小さな声のその疑問はひとまずさておくことにする。
「そんなん聞かれたら、あたしもまともに返事できる気いせんわー」
「咲でも? じゃあ、雄吾でもそうかなあ……」
「そしたらさあ。ゆうか、あたしのこと好きやろ?」
「え? うん、まあ、そうよね」
「そのことについて同じ質問されたら、ゆうかは論理的な説明とか、できる?」
予想しなかった質問をつきつけられ、そしてそれが難問であると気づいた時、ゆうかはようやく少し納得できた気がした。