私立秀麗華美学園
「うん、赤くないわ。ほんとはわたし、ヨハンと、ただのクラスメイトじゃない」
「そ、そうやったんや。やっぱり……恋人?」
「それが正解よ」
驚きの真実に俺と笠井は思わず顔を見合わせた。「思わず」何やってんだってたぶんお互いに無言でつっこみながら気まずく視線を逸らす。
とりあえず、ゆうかたちのストーカーは中止だ。
「な、なんで隠して……?」
「かんたんよ。わたしとヨハン、ケンカしてるの。ここに来てすぐよ。
2人共、とても怒って、あの時から喋ってないわ」
「それで食堂の時にも、ヨハンと、彼と一緒にランチをとる女生徒のことを気にしていたんだね?」
「そうよ。ヨハン、もともととてもフレンドリーだけど、たくさんニホンの女の子と仲良くしちゃって!」
カルラは口を尖らせてものすごく不満そうな顔をした。
恋人があんだけ他の、しかも見知らぬ女の子と仲良くしていたらこうもなるよな、と、ヨハンのプレイボーイっぷりを思い出しながら思う。
「さいきんよく、さっきの子と一緒にいるの見て、とても気になってたの」
「同感」
すぐさま反応した俺を見て、むっつりしていたカルラがふと気付いたように首を傾げる。
「そういえば、カズトとシン、あの子のこと気にしてるのね? どちらかが、恋人なのかしら?」
「違うねん。どっちもはずれやねん」
どっちもはずれ。その通り。俺と笠井はまたも顔を見合わせた。
なおも首を傾げるカルラには、あとで咲に説明してもらうことにしよう。
「でもそう思えば、ヨハンのって、見せつけだったんじゃねーの?」
「そうだよ。きっとカルラに、嫉妬して欲しかったんだと思うよ」
そうだそうだ、と俺たちは妙に力説する。個人的な期待感がこもりすぎて申し訳ないぐらいなのだが。
「そうかしら。だけどひどいわ」
「そもそも、なんでケンカなんかしたん? 留学先来て早々に」
「ニホンのニンジャが、どれくらい速く走れるのかについて、意見が違ったのよ」
平成においてはその議論が初めから破綻していることを、今教えるべきなのかどうか、俺にはわからなかった。
「そ、そうやったんや。やっぱり……恋人?」
「それが正解よ」
驚きの真実に俺と笠井は思わず顔を見合わせた。「思わず」何やってんだってたぶんお互いに無言でつっこみながら気まずく視線を逸らす。
とりあえず、ゆうかたちのストーカーは中止だ。
「な、なんで隠して……?」
「かんたんよ。わたしとヨハン、ケンカしてるの。ここに来てすぐよ。
2人共、とても怒って、あの時から喋ってないわ」
「それで食堂の時にも、ヨハンと、彼と一緒にランチをとる女生徒のことを気にしていたんだね?」
「そうよ。ヨハン、もともととてもフレンドリーだけど、たくさんニホンの女の子と仲良くしちゃって!」
カルラは口を尖らせてものすごく不満そうな顔をした。
恋人があんだけ他の、しかも見知らぬ女の子と仲良くしていたらこうもなるよな、と、ヨハンのプレイボーイっぷりを思い出しながら思う。
「さいきんよく、さっきの子と一緒にいるの見て、とても気になってたの」
「同感」
すぐさま反応した俺を見て、むっつりしていたカルラがふと気付いたように首を傾げる。
「そういえば、カズトとシン、あの子のこと気にしてるのね? どちらかが、恋人なのかしら?」
「違うねん。どっちもはずれやねん」
どっちもはずれ。その通り。俺と笠井はまたも顔を見合わせた。
なおも首を傾げるカルラには、あとで咲に説明してもらうことにしよう。
「でもそう思えば、ヨハンのって、見せつけだったんじゃねーの?」
「そうだよ。きっとカルラに、嫉妬して欲しかったんだと思うよ」
そうだそうだ、と俺たちは妙に力説する。個人的な期待感がこもりすぎて申し訳ないぐらいなのだが。
「そうかしら。だけどひどいわ」
「そもそも、なんでケンカなんかしたん? 留学先来て早々に」
「ニホンのニンジャが、どれくらい速く走れるのかについて、意見が違ったのよ」
平成においてはその議論が初めから破綻していることを、今教えるべきなのかどうか、俺にはわからなかった。