私立秀麗華美学園
夜、パソコンルームに行った帰りに真二と馬渕に会ったのでそのまま一緒に食堂へ行った。


「へー、もうメニュー決まったんだ」

「うん。委員会に出すのはまだまだだけど。試作とかしないと」


ふーんと呟く馬渕の隣で真二は怪訝な顔をしていた。


「和人、最近変だな」

「変? 変わったんじゃないの? なんかやる気だよねー」

「いや、変だ! すごく変だ!」


すごく変とか言われて肯定するとただの変人になってしまうのですぐに返事はできなかったが、否定もできなかった。


「だからそれはゆうかとのことがあるからでしょ?」

「うーん、そうかなあ」

「最近仲良かったもんね」

「まあ、むしろ2年の始めぐらいに戻ったって感じもするけどな」

「確かに。ああ、だけどそれだと確かに変かもね、月城くん」

「そうなんだよ。その頃と比べると、和人がべたべたしてないんだよ。な?」


な? じゃねーよ好き勝手言いやがって。
べたべたなんてそんな元々……してたかな。


「俺ってべたべたしてたのか?」

「いやべたべたっていうか、うろちょろ?」

「そうだね。常にゆうかの機嫌気にして、様子うかがってる感じ?」

「えー、俺うざー……」

「今更だな!」


一言も否定せずに真二は笑った。俺と似た立場のくせして。


「変わったって言えば、咲ちゃんたちと4人で食堂にいること減ったね?」

「あー、あの2人の関係も変わったからなー」

「みんな変わってきてるってことなのかもなあ。いやーあれだな、青春だな」


またてきとーなことを。

でももしかしたらそうなのかもな。
青春だからな。便利だな、青春とか思春期とかって言葉は。


高校2年の秋。
いろんな変化が、やっぱり冗談抜きに、起こり始める季節なのかも知れなかった。
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