私立秀麗華美学園
次の日のSHRで発言して、昼休み、調理パートに集まってもらうことにした。

食堂に集合してみると、ほんとに女子ばっかだ。
俺を除いた11人中9人が女子。男子は真二と、あんまり喋ったことないやつ。こいつもPAKの姫と一緒に調理パートだ。


仮決定のメニューとコストのリストを全員に配る。ちょっと緊張した。人前で自主的に発言することにすら慣れてない。


「じゃ、じゃあ、会議、始めます」


つっかえつっかえ喋っているとわりと笑われた。
もう10月で、メンバーも全員喋ったことのある人だ。それでもやっぱり緊張したし、不安にもなった。

思えばゆうかは今までクラスで必ず委員長か副をやってきた。

すげーな、なんて、今更だけど。


「ね、メニューとかコストとかは、問題ないんなら、これで全然いーんだけど、だんごとかってさ、作れるの?」

「わたしもお料理には自信がないのですけれど」


わたしもわたしも、と危惧していた通り大半は「お料理は得意でない」そうだった。たぶん、薄力粉と強力粉の違いも知らねーんだろうけど。


「調理自体は一応簡単なもの選んでるし、大丈夫だと思うよ」

「月城、こういうの得意なのか?」


もう1人の男子、本田が言った。隣に座っている化粧の派手な大塚さんがペアの子だ。

ここにいる中ではマシな方だと思う、と言うのは厭味っぽいので「まあ」と返すと、へえーと驚きの声が上がった。ああ、ゆうかちゃんに貢いでるんでしょ、とささやかれる。

違わないけど。違わないけど、俺のイメージって一体。



会議はメニューの報告と、いかに料理経験がないかという談義で終わった。

みんなにはどの試作をやりたいか考えておいてもらうことにして、放課後は試作場所の確保に乗り出した。
本田がつきあってくれることになり家庭科室へ向かう。


「意外だなあ。月城にそんな特技があったとは」

「聞き飽きるほど言われたよ」


本田は茶色の短髪で、眉毛のほっそい、いかつい見た目のやつだったが、喋って見ると意外と気さくなやつだった。

人脈ってのはこうやって広がっていくものなのか、と思った。
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