私立秀麗華美学園
放課後、笠井はやっぱりやってきた。というか本日も実習室に一番のりで、集まった女子をはべらせていた。……女子の数、なんか増えてる気がする。

今日は松本さんに、本田と大塚さんも参加する日だった。


「おまえ、妙にエプロン似合うなあ」

「確かに。やっぱり月城くん、いろいろもったいないよね」


微妙に失礼なセリフをしれっと言う大塚さんはというと正直エプロンが全然似合ってなかった。つーかおいつけ爪。だんごつくる気ないなこの人。


同じように班に分け、だんごのタネ作りをする。

わらびもちは簡単と言っていたため特に自信のない人が集まっていたらしく、前よりは随分早く作業が進んだ。

俺も作るのは初めてだが、粉に水を足していき、耳たぶぐらいの固さにするらしい。

本田が水を足し過ぎて粉を配合しなおすというハプニングはあったがなんとかできた。次は丸める作業だ。


「うわー、紙粘土みたい」


てのひらでころころ転がしながら松本さんが言った。


「これがおだんごになるのかー」

「いいのかな柔かさ、このぐらいで。わかんねーや」

「リーダーしっかりしてよー」


あははっと楽しそうな松本さん。と、目の前に、笠井が割りこんで来た。
手伝っていいかな、と言ってタネを丸め始める。


「わあ、きれいだね」

「手先は器用な方なんだ」


ほんとにきれいな球形にできてるのがなんか腹立つな。性格は歪んでるくせに。

しかしなんなんだろうか、この感じ。
最近、松本さんと喋ってると必ず笠井が現れるような。
入れてもらっていいかな、とか言って、営業スマイルを張り付けてやってくる。


……ん?

もしかして、もしかするのか?
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