私立秀麗華美学園
「ねぇ、やっぱり洋服にしない?」


ベンチに座って休憩中、ゆうかが提案してきた。


「洋服なら2人からってことでいいぐらいの値段にもなるし」

「それならいいかも。選んでくれるなら」


ということで紳士服のフロアへ。ブランドに疎い俺を尻目にゆうかはいくつか店をピックアップし、前に立ってまわり始めた。
ゆうかが選んでくれるなら安心できるし、正直すごく助かった。


「咲とのデート用ってコンセプトにしよっと」

「そういや、咲は? 何あげるのか決めてんのか?」

「うん。万年筆。2人のイニシャル掘った特注品にするってさ」

「さすがだな」

「あと料理もつくりたいとか言ってたけど、ほんとにやるのかしら」


咲ひとりでやるんだろうか……止めはしないが、不安だ。でもやるっつったらやるんだろうな。頑張れ雄吾。


洋服と決めてからは、ゆうかがちゃっちゃと決めてくれたのではやく済んだ。一応俺も、ゆうかが提示した2択から選んだりしたし。オリーブグリーンとモスグリーンどっちがいい? とかだったけど。たぶんどっちでも良かったんだろうけど。

ここの会計は割り勘で。プレゼント包装待ちの間に、次の行き先を決めなきゃいけなかった。


「一個思いついたんだけど、ゆうか付き合わせるのは悪いかも……」

「どこ? 今日はどこでも着いてくって、言ったでしょ」

「工事現場」

「な、なんで?」


怪訝な表情になるゆうか。そりゃそうだよなあ。もっと気の利いたとこはいくらでもあるけど、俺のしたいことで考えたら、思いついたのがこれだったのだ。

< 446 / 603 >

この作品をシェア

pagetop