私立秀麗華美学園
結局、誰とも連絡は取れなかった。同じ言葉。「和人様にはお取次ぎできないことになっております」俺指定だ。
変な時間に眠ったり食事もあんまり多くとれていないせいか、次の日は朝からしんどくて、授業が頭に入ってこなかった。同じ教室で、会わざるを得ない幸ちゃんという存在に辟易していたことも否めない。幸ちゃんの態度は転校してきた日から全然変わらなかった。
昼休み。誘いに来るのを邪険にする勇気もなく静かに席についている俺のところへ、幸ちゃんは向かって来る。
「花嶺さん、ちょっと悪いね」
顔を上げると、幸ちゃんの前に進が立っていた。幸ちゃんも少し驚いた表情で「なあに?」と答える。
「こいつに、どうしても外せない用があるんだ。君たちのランチタイムを邪魔するのは本意ではないんだけれど、今日はお借りしてもいいかな?」
「そーなの? ざーんねん。でもいいよ。進くん今度ゆきとも遊んでね」
気の抜けるような笑顔で幸ちゃんは立ち去った。ほっとしてる自分がいて、複雑な気持ちになる。進が自分の席に座った。
「……なんすか、どうしても外せない用」
「くそったれ。口上だよ。単刀直入に言うが、話は大体聞いた」
「は? 誰から?」
「お前の相方」
「相方?」
「C組の」
「雄吾?」
それ、と進は頑なに名前を言わない。相容れない関係というか、そういえば、そうだった。
「なんでお前に」
「知るかよ、しかも見解話されただけで、何かを頼まれたわけでもない」
「雄吾らしいけど」
「いや普通に考えておかしいだろ。考えてみろよ、この状況一番喜ぶべきは俺だろ。お前らの関係が崩れるってことはゆうかがフリーになるってことだ」
わかりきったことを進が力説する。雄吾が何を思って話したのか、正確なところはわからないが、やっぱり雄吾はいつも正しい。
「喜ぶべきがお前なら喜べばいいだろ。んなこと俺に話してくる時点で、なんかもう俺は、ちょっと泣きそうだよ」
「はあ!? 何言ってんだよお前」
「ラッキーと思うなら俺と幸ちゃんのお膳立てするところだろ。貴重な昼休みを潰すんじゃなくて」
かつての敵からの配慮に少し笑えてきてすらいて、俺は姿勢を崩し椅子の上で膝を抱えた。
変な時間に眠ったり食事もあんまり多くとれていないせいか、次の日は朝からしんどくて、授業が頭に入ってこなかった。同じ教室で、会わざるを得ない幸ちゃんという存在に辟易していたことも否めない。幸ちゃんの態度は転校してきた日から全然変わらなかった。
昼休み。誘いに来るのを邪険にする勇気もなく静かに席についている俺のところへ、幸ちゃんは向かって来る。
「花嶺さん、ちょっと悪いね」
顔を上げると、幸ちゃんの前に進が立っていた。幸ちゃんも少し驚いた表情で「なあに?」と答える。
「こいつに、どうしても外せない用があるんだ。君たちのランチタイムを邪魔するのは本意ではないんだけれど、今日はお借りしてもいいかな?」
「そーなの? ざーんねん。でもいいよ。進くん今度ゆきとも遊んでね」
気の抜けるような笑顔で幸ちゃんは立ち去った。ほっとしてる自分がいて、複雑な気持ちになる。進が自分の席に座った。
「……なんすか、どうしても外せない用」
「くそったれ。口上だよ。単刀直入に言うが、話は大体聞いた」
「は? 誰から?」
「お前の相方」
「相方?」
「C組の」
「雄吾?」
それ、と進は頑なに名前を言わない。相容れない関係というか、そういえば、そうだった。
「なんでお前に」
「知るかよ、しかも見解話されただけで、何かを頼まれたわけでもない」
「雄吾らしいけど」
「いや普通に考えておかしいだろ。考えてみろよ、この状況一番喜ぶべきは俺だろ。お前らの関係が崩れるってことはゆうかがフリーになるってことだ」
わかりきったことを進が力説する。雄吾が何を思って話したのか、正確なところはわからないが、やっぱり雄吾はいつも正しい。
「喜ぶべきがお前なら喜べばいいだろ。んなこと俺に話してくる時点で、なんかもう俺は、ちょっと泣きそうだよ」
「はあ!? 何言ってんだよお前」
「ラッキーと思うなら俺と幸ちゃんのお膳立てするところだろ。貴重な昼休みを潰すんじゃなくて」
かつての敵からの配慮に少し笑えてきてすらいて、俺は姿勢を崩し椅子の上で膝を抱えた。