私立秀麗華美学園
「なんだ。じゃあ乱闘騒ぎやらかしたわけじゃないんだな」
「相手誰だと思ってんだよ」
黒服たちから逃れたのは車が休憩所に止まった時。トイレの窓から脱出して追手をまくという古典的な手法が成功したのだそうだ。まさか逃げ出すとは思わなかったのだろう。
その後はヒッチハイクで街中まで戻り、生徒証だけ持って逃げていたので月城系列のホテルを渡り歩いてなんとか上層部に話をつけることができたというから、行動力には驚きだ。
「……んで、えー……ごまかしてちゃ話にならねえからはっきり言うけどな、なんでわざわざそんなことをして、ここにきたかっていうとだな」
促す前に核心に触れてくれたので、素直にほっとする。
「あー……その、さっきも言ったが振り回されることには、本当に慣れてて、なんつーか、慣れ過ぎてたわけだ。
でも今回の件はだな、ただ単純に、嫌だと思った。従いたくないって。詳細は知らずとも理不尽なのはこっちだってことぐらいはわかった。
から、理不尽振りかざして…………友人裏切ることは、できないなと、思ったわけですよ」
「…………友人とやらがいるのが、花嶺と月城のどっちにいるかまで、言ってもらわないと困る」
「はあ? 一緒だろ、そこで花嶺と月城を分けて考える必要は別に」
「あるんだよ。……あることになってるんだ、今は」
ハッとした顔をして進は口を開いたが、皆まで言うのはやめて、ただ、必要なことだけを言った。
「……つ、き、し、ろ、の方に。いるからですよ、友人が」
無理やり口を動かすみたいにしてそう言った進を、俺は疑いの目で見るのをやめることにした。
今この友人を信用して後々裏切られたとしたら、悔やむのではなく、自分は見る目がないのだと諦めるまでだ。
「相手誰だと思ってんだよ」
黒服たちから逃れたのは車が休憩所に止まった時。トイレの窓から脱出して追手をまくという古典的な手法が成功したのだそうだ。まさか逃げ出すとは思わなかったのだろう。
その後はヒッチハイクで街中まで戻り、生徒証だけ持って逃げていたので月城系列のホテルを渡り歩いてなんとか上層部に話をつけることができたというから、行動力には驚きだ。
「……んで、えー……ごまかしてちゃ話にならねえからはっきり言うけどな、なんでわざわざそんなことをして、ここにきたかっていうとだな」
促す前に核心に触れてくれたので、素直にほっとする。
「あー……その、さっきも言ったが振り回されることには、本当に慣れてて、なんつーか、慣れ過ぎてたわけだ。
でも今回の件はだな、ただ単純に、嫌だと思った。従いたくないって。詳細は知らずとも理不尽なのはこっちだってことぐらいはわかった。
から、理不尽振りかざして…………友人裏切ることは、できないなと、思ったわけですよ」
「…………友人とやらがいるのが、花嶺と月城のどっちにいるかまで、言ってもらわないと困る」
「はあ? 一緒だろ、そこで花嶺と月城を分けて考える必要は別に」
「あるんだよ。……あることになってるんだ、今は」
ハッとした顔をして進は口を開いたが、皆まで言うのはやめて、ただ、必要なことだけを言った。
「……つ、き、し、ろ、の方に。いるからですよ、友人が」
無理やり口を動かすみたいにしてそう言った進を、俺は疑いの目で見るのをやめることにした。
今この友人を信用して後々裏切られたとしたら、悔やむのではなく、自分は見る目がないのだと諦めるまでだ。