俺のボディガードは陰陽師。

「…あ、ちょっとコケただけだから大丈夫」

「コケたじゃないよもう!眩暈でもしたんじゃないの!」



ようやく体を起こすと、目の前には俺の顔を覗き込んでいる美森の顔が。

しかし、バッと目を見開いている。



「伶士…すごい汗だよ?」

「え…」

「どっか具合悪いんじゃないの?!大丈夫なのホントに?!」

「だ、大丈夫だって…」



大丈夫…なのか?



また、あの声が聞こえて。

そして、こんな不可解現象。



(まさか…)



その時、頭に過ったのは。

先日の化学教室での惨劇だった。



「伶士どしたの?」

「あんまり無理すんな」



俺を心配そうに見つめている、颯太と美森を目の前に。

先日の惨状が被る。



二人が傷付いて倒れた、あのバケモノの襲来のことを。



(だ、ダメだ…)



ひょっとしたら…また。

またあの惨劇が、繰り広げられるかもしれない。

今度は、このグラウンドで…!



それは…ダメだ!



「お、俺…帰るわ…」

「おう。そうしろそうしろ」

「大会一区切りついてんだから、少し休みなよ!あんまり無理しちゃダメだよ!」

「うん…」



まずい…早く、ここから離れないと!


< 288 / 504 >

この作品をシェア

pagetop