。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
「と、まぁご報告でした。せっかくの楽しい旅行の前に話す内容ではありませんが」キョウスケがタブレットを仕舞い入れ
「ううん!知らせてくれて嬉しいよ!これでエリナから目を離さないことができるし!
あ、ありがとな!」
何とか言うと、一段落したのか戒とキョウスケはベッドの上に散らかっている服に目を止め、
わ!わわっ!
「こ、これは!」最初は渋っていた旅行なのに、実はあたしが一番楽しみにしてたって知られたら恥ずかしい!!
「ファッションショ~?♪何かすっげぇ楽しそうだね♪」と戒はあたしのお洋服たちをまじまじ。
やがて
「あ、これ俺好き~♪」と取り出したのはちょっと濃い目のピンクのノースリーブニットと白地にピンクの花模様があしらってある膝上のふんわりスカート。
「あたしもこれ気に入ってんだ♪じゃぁこれにしよっ」
一日目の服決まり~♪と思ってると
「これなんかも可愛いですね」とキョウスケが床に転がっているカゴバッグを取りあげ
そのカゴバッグにはひまわりのコサージュがくっついていた。
「実はそれもお気に入りなんだ~♪」と得意げになってカゴバッグを掲げると「でもこの服にひまわりのカゴバッグは似合わない気が…」とぶつぶつ言っていると
「ひまわり…お嬢、お好きなんですか?」とキョウスケが聞いてきて
「おうよ!夏って言えばひまわりだろ?ひまわり大好き~❤」と顔をほころばせると
「やっぱ今からでも遅くない、と俺の中の俺が囁いている」とキョウスケが口の中でブツブツ。
あたしは頭に『?』マークをいっぱい浮かべたが、その横で戒があたしのカゴバッグをぶんどって「お前は薔薇持って女狐の迎えに行け!」と喚いている。
薔薇…?女狐??
何かよくわかんないけど、でも、楽しみだぁ!!