。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。

それでも、ここに来たばかりの昨日妙にギクシャクしたイチとの間に流れる空気もちょっと和やかなもので


「試験?学生は大変ね」とイチが苦笑。


「あ、でも試験が終わったら文化祭もあるんス。そっちは割と楽しみっつうか」とキモ金髪が言い「俺、リコちゃんと回るの楽しみなんだ」とリコに笑いかけ


「あたしも!」とリコが答えラブラブだ。結構なこって。


「そう言えばサクラと龍崎くん、文化祭実行委員なんだって?大体の出しものとか決まってるの?」とエリナが聞いてきて


「いや、まだ全然」


考えたら、ズーン……ちょっと気が重い。成り行きとは言え実行委員引き受ける羽目になっちまったし。


「文化祭、懐かしいわね。あたしは毎年参加しなかったけど」とイチがこれはこれはきれいに手際よく餃子を包みながら(外見とは違って手際もいいし、餃子きれい)首を捻り


「まぁあんたが楽しく文化祭参加してる方が想像でけへんけどな」とキョウスケが付け食わえる。キョウスケ……お前はもっと空気読め。


「何よ!」


またもイチが目を吊り上げ、あたしは慌てて話を逸らした。


「エリナんとこは決まった?キモ金髪、お前んとこは?」


リコと千里とは同じクラスだけど、エリナとは違うし。あ、でも空き時間にエリナとリコと三人で回るのもアリだよな!♪


「あたしのとこはまだ~、でも手作りのクッキーとか売りたいな~って…勝手に思ってるんだけどね」とエリナが悪戯っぽく舌を出して笑い、エリナの手作りクッキーだったらどんだけ高値でも絶対売れるに違いない、とあたしはうんうん頷いた。


一方キモ金髪は


「俺、自分のクラスの出しもの全然興味ないっす」


あっそ、お前に聞いたあたしが間違ってたよ。


「でもある程度アイデア固めておかないと、うち…ほらーまとまりないし?」とリコが苦笑いを浮かべて


「そうなんだよねー……」


ズーン…とまたも気落ち。


「ベタにお化け屋敷か喫茶店でよくね?」と千里は適当だし。


「お化け屋敷は準備に時間掛かりそうだし、喫茶店てのはどこかと被りそうだよな」あたしは腕を組んで唸った。「戒は文化祭で好成績を残したら金一封出るって信じてるし…」


いや、実際出るには出るんだけど、実際去年の文化祭ではノート一冊とボールペン一本と言うしょぼいセットだったからな…それを知ったら戒のやる気が削げる気がして言えねぇが。


「なぁに?お金で釣られたの?ホント、白虎の男共って守銭奴ね」とイチが嫌味たっぷりで目を細めキョウスケを一瞥。


「ただで動けるか。大阪は商の街やで」とキョウスケが低く言い……ああ、また喧嘩になりそうな予感…


不穏な空気をいち早く察したキモ金髪が


「そだ!テレビ付けましょう!」と言って手近にあったリモコンに手を伸ばした。


ホントお前、前から思ってたけど良い緩衝材だよ。


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