世界No.1の総長と一輪の花 両想いバレンタイン(詩優side)
何事かと思ったら……
花莉が俺の右耳を優しく食んでいた。
心臓はもうバクバク。
密着する花莉に聞こえてるんじゃないかと思うくらい。
少しの間動けないでいたら、
「購買のプリン食べたい……お願い…」
耳元でねだるような可愛い声が聞こえてくる。
好きな子の“お願い”はさすがに刺激が強すぎる……。
こんなに可愛いお願いを聞かない男がこの世にいるわけねぇだろ。
「…いーよ。買ってくる」
そう返事をすれば花莉は俺から離れて。
ぱああっと瞳を輝かせる。
「あのね、今日限定のチョコプリンがあるんだって…。それがいいの…」
今日限定?
そんなのあるのか。
「わかった」
「でもね…数量限定で20個しかないんだって……」
「今から行けば余裕で買えるだろ」
今はまだ4時間目の途中。
着替えてから行っても余裕がありそう。
「…うん!」
花莉は嬉しそうに膝から降りて。
早く早く!と俺を呼ぶ。
さっきまでの甘い雰囲気はどこへ行ったのか……。
……ま、今はいいか。
「わかったから。転ぶなよ」
俺は花莉のあとについて行った。