続・闇色のシンデレラ
志勇と買い物に出るのは久しぶりだ。




「志勇、今日は何を買うの?」

「そりゃいろいろだ。絆が生まれてから必要なもの、そろそろ揃えないとな」



すっかりパパな志勇は私を連れてデパートへ。

色々お店を回りたいみたいだけど、そんなに買い足さなくてもいいような気がする。



「ねえ、志勇」

「ん?」

「思ったんだけど、この子が生まれたら日本中からお祝いいただくんじゃない?」



それに荒瀬組の若頭に子どもが産まれると知ったら、みんな我先にと贈り物を届けるだろう。

志勇が贈り物を気に入れば、贔屓される可能性だってある。

そう思って必要以上に買わないつもりだったんだけどな。

と考えながら志勇の顔を見上げると、彼は目を細め、拗ねたような顔をしていた。




「俺から買ってやりたいんだよ」

「え……」

「まだ何もしてやれてない。たまには息子を優先しないとな」



……まさか志勇からそんな言葉を聞く日が来るなんて。




「嬉しいなぁ」



笑みとともにこぼれたその言葉に、志勇は優しく笑った。
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