続・闇色のシンデレラ
わたしが起きてからしばらくして、病室に赤ちゃんが連れてこられた。

ようやく我が子を抱くことができて安堵した。

赤ちゃんは小さくてあったかくて、この手に抱けただけで幸せな気持ちになった。



「やっと会えたね、絆」



わたしは心の底から笑った。

初めてのお産が終わり、これから初めての育児が始まる。

すやすやと胸の中で眠る我が子を見つめ、ここからがスタートだと意気込んだ。



「壱華が泣かなくてよかった」



そんなとき、志勇がポツリ。



「どうして?」

「壱華が泣いたらもらい泣きしそうな気がした」



そんなことを言う志勇がおかしくって、わたしたちは2人そろって笑った。

こんな幸せな日々が来るなんて思っていなかった。
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