続・闇色のシンデレラ
絆は性格こそ志勇に似ている気がする。だけど小さい頃に志勇の顔には似ていない。

みんな私にそっくりだというけれど、小さい頃の写真がないからなんとも言えない。

とりあえずかわいいと言うことは事実だ。



「ままぁ」

「はいはい、ママですよ」



凛太郎の腕から絆を受け取り抱き上げる。

しかし、こんな小さなかわいいモンスターたちを何十人もみるなんて保育士さまさまだ。

保育園に預けたいと思うけど職業柄というか家柄、預けられるかどうかは分からない。

それに“今後の生活”を考えると預けない方がいいかも。



「壱華さん、よかったら1日俺が見ましょうか?」

「え?」

「いえ、あまり顔色が良くない気がして」



そう言われ、もう自分の背丈を超えてしまった凛と目を合わせる。



「大丈夫ですか?」

「大丈夫、原因は分かってるから。あのね……」



わたしは心配そうに見つめる凛の耳に顔を寄せた。

そしてとある事実を口にした。



「えっ!!?」



凛はそれを聞くと驚き、そして慌てて口を手で塞いだ。



「……そのこと、ほかの人に言ってます?」



小声でこそこそ喋る凛の姿がおもしろくて笑えた。



「ふふ、まだ誰にも言ってないよ。当然志勇にもね」

「ええっ!!?だ、黙ってた方がいいですか?」

「逆に言ってしまってもいいんじゃない?志勇が帰ってきた時に『俺だけ聞いてないぞ!どういうことだ!』って騒ぎになるのも面白いかと思って」

「そんな肝っ玉座ってるの壱華さんくらいっすよ!!
俺が発生元だなんて知られたらデコピンぐらいじゃすまない……俺は絶対誰にも言いませんからね!」

「なになに!?凛兄ちゃんどういうこと?」

「あとで教えてやるからお前は早くこっちおいで!そろそろ若が帰ってくるから!」



そう言って彼らは風のように走り去っていった。
< 281 / 372 >

この作品をシェア

pagetop