クールな社長は懐妊妻への過保護な愛を貫きたい
(いっそ、自分の気持ちを認めたらいいんじゃないのか)
そう思うのにあと一歩を踏み出すことができない。その勇気がないのか、そうするつもりがないのか――あるいはもう、諦めてしまっているのか。
「その……半休の話に関連してるんだが、その日に予定は?」
「え? 特になにも……。ちょっとお散歩に出るくらいです」
「俺も一緒に行っていいか?」
「えっ」
この提案は間違っていない、と自分に言い聞かせる。
休みの話をしてしまったからには、なにかしら雪乃さんと接する時間を取るべきだろうと。別に自分がそうしたいからではない――と、今度は言い聞かせるのではなく言い訳をした。
「いきなり遊園地に行くと行っても、体力的に心配だ。普段、君がどれだけ運動しているかも知らないしな。どういう場所を散歩しているのかも含めて、そういったことを確かめたい」
もっともらしい理由が、非常に空虚に感じられたのはきっと気のせいだろう。
そう思うのにあと一歩を踏み出すことができない。その勇気がないのか、そうするつもりがないのか――あるいはもう、諦めてしまっているのか。
「その……半休の話に関連してるんだが、その日に予定は?」
「え? 特になにも……。ちょっとお散歩に出るくらいです」
「俺も一緒に行っていいか?」
「えっ」
この提案は間違っていない、と自分に言い聞かせる。
休みの話をしてしまったからには、なにかしら雪乃さんと接する時間を取るべきだろうと。別に自分がそうしたいからではない――と、今度は言い聞かせるのではなく言い訳をした。
「いきなり遊園地に行くと行っても、体力的に心配だ。普段、君がどれだけ運動しているかも知らないしな。どういう場所を散歩しているのかも含めて、そういったことを確かめたい」
もっともらしい理由が、非常に空虚に感じられたのはきっと気のせいだろう。