守るべきは・・・誰

☆☆簡単に考えていた


マンションに着く
やはり、結月は、いない。
シャワーを浴びて
クローゼットを開き
ワイシャツとスーツに着替えて
バタバタと出勤した。

休んで、少しでも
寝むりたかったが
心春と再会して
数日しかたっていないが
何度も遅刻や早退をしたり
休んだりしていたので
簡単には休めなかった。

クローゼットの部屋は、
陸用と結月用に分かれていて
お互いのクローゼットを
意図的に開けないと
わからない。
結月は、洗濯物を片付けたり
クリーニングに出したものを
しまったりするから
陸のクローゼットの中は
知っているが。

ドレッサーや洗面台も
結月は、日頃から出しっぱなしに
することがなく、細かくみないと
失くなっているものが
あってもわからない。

玄関の靴も必要なもの以外は
きちんと片付けてある

ダイニングのテーブルに
結月が置いた手紙にも
気づかずに出勤して
仕事が終わると
そのまま、心春の病院に
向かった。

帰ったら
土下座でも
何でもして謝り
許してもらおう。

そして、
心春が本当に危機だったのだと
誠心誠意伝えよう
そしたら、きっと、わかってくれる。

俺は、そう簡単に考えていた。
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