エリートパイロットの独占欲は新妻限定
その肩を優しくトントンとして、由宇の挨拶も促す。
「は、はじめまして。由宇です」
二十人近くはいるだろうか。いっせいに視線を浴びて、どこを見たらいいのかわからない。まばたきを激しくしながらなんとか名乗り、ぴょこっと頭を下げた。
「かわいい」
方々からそんな声が飛ぶから恥ずかしい。
「三杉機長の娘さんなんだってね」
「はい」
「三杉機長のことは本当に残念だったよね。ここにいるパイロットみんなの憧れだったからさ」
そう言って智也の友人がずらりと並んだ同僚を指差すと、みんながそろって〝うんうん〟とうなずく。
そう言われるととても誇らしい。由宇にとっても自慢の父親だったから余計だ。
「それで由宇ちゃんは、お父さんを亡くして寂しいところにつけ込まれたわけだ」
「おいおい、妙な言いがかりはよせ」