エリートパイロットの独占欲は新妻限定
「ど、どうぞ」
同性の由宇でもドキッとするほどの美人を近くで見るのは初めてのため、緊張で口ごもる。
「初めまして。私は香澄」
「由宇です」
勢いづけて頭を下げたら、アルコールのせいか視界が揺らいだ。これ以上飲まない方がいいかもしれない。
「智也とは同期で入社したときからの飲み仲間なの。CAだから、たまにフライトも一緒でね」
「そうなんですね」
同期ということは香澄の年齢も智也と同じくらい。大人びているのではなく、正真正銘の大人だ。溢れだす色香に由宇でもクラクラする。香水なのか、彼女から香る甘い匂いのせいもあるのかもしれない。
「まだ知り合って間もないってさっき言ってたけど」
「そうなんです。父の闘病中に何度かお見舞いに来ていただいて」
「それじゃ、智也についてなにか知りたいことがあったらなんでも聞いて。同期の中で一番親しくしてるのは私だから」