エリートパイロットの独占欲は新妻限定
それはありがたい。なにしろ知らない部分の方が大半。智也が優しくて人一倍責任感が強いのはわかっているが、ほかにもいろいろと聞きたいし知りたい。
「職場ではどんな感じなんですか?」
体を香澄に向け、つい食いつき気味になる。
「その前になにか飲み物を頼まない? グラスが空っぽ」
お酒はもうストップと思っていたが、香澄に誘われれば無下にもできない。
「あ、ではそうします」
何気なく香澄のグラスを見ると、「同じものにする?」と彼女が首を傾けた。
グラスと色味から赤ワインだと想像がつく。色っぽい香澄にぴったりだ。ワインはあまり好きではないけれど、少しは大人っぽく見えるかもしれない。
「はい、そうします」
喜んでうなずいた。