エリートパイロットの独占欲は新妻限定
車に揺られること約一時間。由宇たちが降り立ったのはウブドと呼ばれる観光地だった。
観光に出る予定がないと伝えると、運転手は少しだけ道を逸れてライステラスを由宇たちに見せてくれた。丘陵地帯に階段状になったライステラスは鮮やかな緑が美しい。
神秘的な寺院を車から眺めつつホテルに着いたのは、夕方までもう間もなくというときだった。
山深く静かに佇むホテルは、まるでウブドの森と一体化したような幻想的な雰囲気に満ちている。
壁のない開放的なロビーでウエルカムドリンクを飲みながらチェックインを済ませ、宿泊中の様々な用事を引き受けるという専属のバトラーが部屋を案内するという。
そうして螺旋階段を下りてたどり着いたのはプール付きのヴィラだった。
バトラーがホテル内の説明をしてから去ると、待っていましたとばかりに見学をスタート。プール付きだと聞いてはいたものの、想像以上にゴージャスでついはしゃぎながら部屋中を見て回る。
ベッドはおとぎ話に出てくるような天蓋付きだし、キングよりもひと周りサイズが大きい。リビングにはバリ島ならではのアタ製で座り心地のよさそうなソファが鎮座している。
大理石でできたバスルームは広くて、フラワーバスができるようにプルメリアの花びらが置いてあった。そばにあるキャンドルを灯したら、きっと幻想的だろう。