いちご



「ねえ、るぅちゃん」


「…何だよ」



並んで大学を出ると、瑠衣斗はすぐにタクシーを拾い、戸惑う私を無理矢理タクシーに押し込まれてしまった。


「どこ行くの?」


「とりあえず俺のマンション」



なるべく柔らかく瑠衣斗に声を掛けていたが、瑠衣斗は依然むっとしている。


むっとする理由が分からない私は、とりあえず柔らかく瑠衣斗に声を掛けるしかなかった。


「なんでっ」



てっきりどこかお店にでも行くものだと思っていた私は、すんなり答えた瑠衣斗に反応したように胸がドキドキと加速しだしてしまう。



瑠衣斗と瑠衣斗の部屋で二人っきりって、私耐えれる!?


心臓…もつかな?


慶兄……来るのかな?



「家で食う方が安いだろーが」


当然のように答える瑠衣斗に、逆らう気も起きない。


「ま…まーね」



どうしよう。心臓バクバク言ってるよ!!



段々と、見慣れた景色が増えていくにつれて、同調するように胸が高鳴っていく。


意識を他にやろうと、流れて行く景色を見ても、何の気休めにもならなかった。



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