腕の中の静けさは・・・
眠れないなんて思ってみたものの、たぶんすぐに眠りに落ちたオレ。

ぎゅっと丸まっていた身体を大きく伸ばす。



そしたら天井を向いたまま動けなくなった。




また溢れそうになる涙を押し込めるのに必死すぎて・・・





いま動いたらきっとまた零れ落ちて回収不可能になるのはわかっていたから








今日は泣かない。

泣いてる場合じゃないんだ。






急に鳴り出すスマホ。
アボジからだった。




でもたぶん・・・




【もしもし?】

【ユソナ?】


控えめに聞こえたのはやっぱりカノン。





【うんカノン。】

【ん、、、ユソナぁ・・・】

【ん。ご飯は食べた?】

【うん、宿題も終わったし明日の準備も終わったよ】

【そっか。お風呂は?】

【今、シオニが入ってる。カノンはその後でハルモニと入るの】

【うん。】

【オンマは?もう会社?ユソナももう行く?】


あ、、、そういえばオモニに聞いてない。
子供たちになんて言ってあるのかって・・・




【あ、、、、うん。そうだね。天音はもう会社行ったんだ、アッパも今からね】

【そっか、、、、オンマ行っちゃったのね、たいへん?オンマ?】

【大丈夫。オンマがんばってるよ。】

【ほんとにまだ帰ってこられない?】

【うん、そうなんだよね・・・】




探り探りの会話。


【ユソナもまだかえってこない?おてつだいおわらない?】



そーゆうことか・・・・



【あ、、ん、、そうだね。もう少しかかりそうかな。カノン?】

【ん?】

【がんばれる?オッパとハラボジとハルモニと一緒にがんばれる?】

【・・・・・・ん、ヤクソクしたもん。がんばるって】

【ン!さすがカノン。お土産買ってくから】

【ん、、もぉ行く?】

【そうだね。そろそろ】

【あ、シオニもどってきた】

【そっか。じゃ、次はカノンがお風呂だね。行っておいで^^。】

【うん、シオニにかわるね】

【お願いします】

【いってらっしゃいユソナ。おやすみなさい】

【行ってきます。おやすみカノン】









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