腕の中の静けさは・・・
「カノン大きな声出して、ごめん、、」

「うんん、、わがままいってごめんなさい。アッパ」


「カノン、ふぅ、ぅうわぁーーーーーーー、」

「ユソナーーーうわーーん(泣)アッパーーーー」







カノンを抱きしめ泣き崩れるオレ。
そんなオレを支えきれなくなったカノン。

オレとカノンに回されたシオンの手が温かい。
それぞれの腕の中に大切な人。

「オンマーーーー」
「あまねーーーー」

いつの間にか天音を呼ぶオレとカノン。




「アッパ!!!オンマが、、」

その声に立ち上がると慌しいガラス越し。




3人でガラスに張り付く。



「オンマーーーオンマーー」カノンの声だけが聞こえる。

カノンを抱き上げると駆け上がるようにしがみついてきた。




その日からICUの中に入れてもらいそこで眠らせて貰えることになって

ベッドにシオンとカノン。


オレはソファーで目を閉じた。





ピリピリする精神状況の中、うっすら残る意識と睡魔に引き込まれる境、、、

そんな時でも見るのはあの夢。






「天音!!!!」

オレが叫んだのが先か機械音が先か・・・












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