腕の中の静けさは・・・
でも結局擦りすぎの左目は回復せず日本に到着した。

途中天音の友達の薬剤師さんから眼帯をもらってその足で会社に向かった。




少し腫れが残っている天音の顔を見てみんなが笑う。

マレーシアでのことを知ってくれているみんなが天音を気遣う様子に少し胸が熱くなる。




『泣いてスッキリしたか?笑』

部長がからかうように天音を見た。







『今回のことは気にするな。こんな泥試合を受けてきた上層部がイケナインだ。
オマエはなにも気にするな。オマエが行ってダメだったんだ。
他のヤツでも同じ結果、イヤそれよりひどいことになってただろうよ。
やっぱりオマエで正解だったってオレは自信を持ってる。なっ、空井(笑)』



『パクですよ~~~~部長ょ~~』

『ああ、、ユソンか。オマエ居たのか。(笑)』



部屋中が笑いに包まれる。




『あ、そうだ部長!』

『オマエの部長じゃねーけど(笑)なんだ?』

『うちの奥さん会社やめるってっ(笑)』





一瞬にして部屋じゅうが静かになる。





『空井・・・?』


一番驚いた顔をした天音は言葉にならない。



『ぶちょ~だから空井じゃなくてパクっすよぉ~~』

『うるさい。オマエはだまってろ!まさかソンさんにも話したのか?』



『・・・・・・』

『空井!黙ってないでなんとか言え』




『いえ。』

安心したように部長が天音を見つめてる。












< 60 / 308 >

この作品をシェア

pagetop