ホワイトデーにくちづけを
「だって寝て起きて学校にいったら、先輩がいつものままなような気がして」


「だから、夢じゃないって」


言いながら、軽々と抱き上げられてベッドへ寝かされる。彼の顔が至近距離にあるからまた頭がクラクラする。


お姫様抱っこって刺激強すぎだよ。


「先輩、夢じゃない証拠を見せて」


しつこく食い下がる私に嫌な顔ひとつしない先輩。

「わかった」


真剣な顔でこちらを見下ろした彼は私に、ゆっくりとくちづけをする。


彼の唇は想像よりもずっと柔らかくて、甘美な味がする。


その上夢中になりそうなくらいに優しい。
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