堕とされて、愛を孕む~極上御曹司の求愛の証を身ごもりました~
フリース素材のゆったりしたパジャマに身を包み、髪を乾かしてから寝室に戻った。ベッドで本を読んでいた志門さんに「あがりました」と声をかける。
彼が着替えを持って部屋を出ていくと、この後はいよいよ……と、改めてドキドキしてきた。ベッドにごろんと寝転び、枕を抱いてぼうっと考える。
彼と体を重ねるのは、ウィーンで出会った日以来。あの時は初めてでなにもわからず、志門さんのリードに従っているうちに、我を忘れるほどの快楽にのまれて……。
断片的に覚えている自分たちの乱れた姿が脳裏に浮かんでは消え、全身が熱くなった。
二度目とはいえ、やっぱり緊張する。私、ちゃんとできるかな……?
悶々としながら、ゴロゴロと無意味に寝返りを繰り返していたその時だった。
ベットの脇にある小さなサイドテーブルの上で志門さんのスマホが鳴りだし、私は反射的に起き上がってその画面に注目した。瞬間、ドクン、と大きく鼓動が乱れる。
【着信中 春名友里恵】
スマホの画面にそう表示されていたのだ。小さな黒い染みでしかなかった不安が、急速に胸に広がっていく。