堕とされて、愛を孕む~極上御曹司の求愛の証を身ごもりました~

「……ああ。店や俺がどうなろうと、神谷が気に病む必要はまったくない。このまま客足が遠のいたままだとしたら、それは俺の腕のせいだ。もちろん、そうならないように行動も起こす。こう見えて、弁護士の友達もいるんだ」
「上尾さん、世良さん……」

 ふたりとも、どうしてそんなにいい人なの? 思わずじわっと瞳を潤ませ、私はもう一度彼らに向かって深々とお辞儀をした。

 志門さんが帰ってきたら、勇気を出して友里恵さんのことを相談してみよう。

 そう決めてバイトから帰宅し、お風呂に入ってから、帰る途中で買ってきたお弁当で簡単に夕食を済ませた。その後は適当にリビングでテレビを流しながら、スマホを片手に今か今かと志門さんからの連絡を待つ。

 しかし、日付が変わる頃になっても、彼からはメッセージのひとつも送られてこなかった。

 何時になるかわからないとは言っていたけど、ここまで遅くなるとは予想外だ。

 本当はずっと起きて待っていたいけれど、妊娠中でホルモンバランスが変わっているせいなのか、眠気に勝てそうにない。

 明日、早起きして話すしかないかな……。私は結局起きて彼を待つのは諦め、あくびをしながら寝室に引っ込んだ。

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