堕とされて、愛を孕む~極上御曹司の求愛の証を身ごもりました~
私に目立った外傷はないが、志門さんと同じように階段から落ちたことは確かで、しかも妊娠中の身。念のため色々検査を受けた方がいいと、その日は入院することになってしまった。
検査を終えた頃には警察官がやってきて、友里恵さんがあの後どうなったのか教えてくれた。彼女はすでに自分から警察署に出頭し、恐ろしいことをしてしまったと、罪を認めているそう。
だからと言って許せるはずもないが、これ以上彼女から嫌がらせされることはないとわかっただけでも、少し安心した。
警察官が帰った後には、血相を変えた兄がやってきた。
「階段から落ちたって聞いたけど……本当に、どこもなんともないのか?」
「うん。志門さんがかばってくれたから……」
俯いてそう語ると、兄が遠慮がちに私に尋ねる。
「ってことは、アイツは……?」
「……集中治療室にいる。頭にひどいけがをしているの」
「そうか……」
兄は慰めの言葉が見つからないらしく、それきり黙ってしまった。
ここは志門さんのいる集中治療室とは離れた個室なので、彼の様子がわからない。ご両親がついてくれているから、大丈夫だとは思うけれど……。
「俺、入院手続きのことを聞きに、ちょっとナースステーション行ってくる」
「うん、わかった」
兄が一旦病室を出て行くと、入れ替わるようにして志門さんのお母様が私の様子を見に来てくれた。