堕とされて、愛を孕む~極上御曹司の求愛の証を身ごもりました~

 不思議な縁を感じながら楽しいお茶の時間を過ごした後、私たちは翔音をお祖父さまたちと、家に仕えているお手伝いさんに預けて、ふたりで出かけることになっていた。

 行き先は、思い出のホーフブルク宮殿。そこでなんと、私たちのために、仮面舞踏会が開催されるのだ。お祖母さまのひと声で大統領から許可をもらい、京極家の名でホールを貸し切りにしているそう。

 私たちの他にも現地のカップルが自由参加できることになっているらしく、久しぶりに子育てから離れて恋人気分を味わってきなさいと、お祖母様が気を利かせてくれた。

 着替えに使ってと案内された客間に移動すると、事前に送っておいたドレスがハンガーにかけられ、靴やマスクもきちんと準備されていた。志門さんとの出会いの日に着た、思い出の衣装たちだ。

 出産で体形が変わっていないか心配しながら姿見の前でドレスを合わせていると、コンコン、とドアがノックされて、「はーい」と返事をする。

 志門さんかな? と思いつつ一旦ドレスをベッドに置いてドアを開けると、そこには意外な人物の姿が。

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