堕とされて、愛を孕む~極上御曹司の求愛の証を身ごもりました~

「きっと、友里恵さん自身がそう思いたかったんですね……」
「ああ。でも、その時はただ、どうして俺の大切な人を貶めるような嘘を俺に教えるのかと、悲しくなったよ。それと、あんな写真を撮らせた世良は許せないと思った。俺という婚約者がいると知りながら瑠璃に手を出したのは事実だし……出張から帰ったら、一発殴ってやろうかとも考えていた」

 あの朝、寝言のように『嘘』や『許さない』という言葉を口にしていたのは、友里恵さんと世良さんに対してだったのか……。

 それにしても、志門さんの口から〝殴ってやろう〟だなんて言葉が飛び出すなんて意外すぎる。

「まあ、その後実際に殴られたのは俺の方だったわけだが」

 記憶を失ったことで立場が逆転してしまった状況に苦笑をこぼし、彼は話を友里恵さんのことに戻す。

「なんとか友里恵をなだめようとした俺は、彼女にこう言った。『瑠璃はそんなことを考えるような女性じゃないし、妊娠が計画的だと言うなら、それは俺が画策したんだ』って」
「……どういう意味ですか?」

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