堕とされて、愛を孕む~極上御曹司の求愛の証を身ごもりました~
「私はソフィーよ。あなた、名前は?」
「瑠璃です……。神谷瑠璃」
「ルリ! 愛らしい響きね。あなたには親切にしてもらったし、私自身が舞踏会なんて何十年もご無沙汰だから、ぜひお節介を焼かせてほしいわ」
彼女が本当にうれしそうに話すものだから、お言葉に甘えることにした。日本語が通じるというのも心強いし、店内を少し見ただけでも、舞踏会に着ていくのはこのお店のドレスがいいと直感していたから。
「ありがとうございます、ソフィーさん」
「ソフィーでいいわ。ルリに似合いそうなドレスは、そうね……」
ソフィーという頼もしい協力者を得て、衣装選びは急ピッチで進んでいった。
長すぎるドレスの裾も、ソフィーが私の身長に合わせ、店の奥にある年季の入ったミシンで魔法のようにすぐ仕立て直してくれた。気分はさながらシンデレラだ。
「素敵よルリ、鏡の前でマスクも着けてごらんなさい」
「はい……」
私はソフィーに促され、姿見の前に立った。ふたりで選んだドレスは、一番最初に惹かれた、店頭のマネキンが着ているグレイッシュピンクのロングイブニングドレス。
マネキンが着ている時は気にならなかったが、オフショルダーのデザインが思った以上に大人っぽくてセクシーだ。