堕とされて、愛を孕む~極上御曹司の求愛の証を身ごもりました~

 そう文字を打ち込んでいる自分は、すでにほとんど元気になっている。おそらく私の中で志門さんの存在はそれほど大きなもので、彼を失ったら、自分の一部を失うのと同じくらい、体も心もダメージを負うのだ。

 もう、二度と離れたくない……。私はメッセージを送信すると、スマホを部屋に置いてお風呂場へ向かった。


 バイトへは、倒れた翌週の日曜日に復帰した。つわりの症状が完全になくなったわけではないけれど、食事はきちんとれるようになったので、前のようにフラつくことはもうない。

 なにより自分の心持ちが以前とはまったく違うので、これなら接客も問題なくできるだろうと判断した。

 出勤してすぐ、同じ時間のシフトだった上尾さんに事情を明かした。小さな更衣室で並んで制服に着替えている途中で話を切り出すと、上尾さんはワイシャツのボタンを留めるのも忘れて驚愕した。

「えっ! 結婚する!? しかも妊娠もしてる!?」
「はい……。すみません、急なことで」

 この頃の私は体調不良でシフトに穴をあけてばかりなのに、さらに上尾さんや世良さんに気を遣わせてしまう状況になってしまい、申し訳なさすぎて深々と頭を下げる。

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