世界No.1の総長と一輪の花 ホワイトデー特別編
花莉が自分で取ると言ったから、あまりにも真剣だから、邪魔しないように大人しく隣で見守る。
彼女は何度もレバーを前後左右に動かして悩んだ後、ようやくキャッチボタンを押す。
アームが下におりてきて、だいたい拳ひとつ分くらいの大きさのぬいぐるみキーホルダーを挟む──かと思ったら見事にアームが横へとズレた。
何も挟んでいないままアームは上にあがって、元の位置に戻っていく。
「…しゆくんの仲間……」
ぽつり、と悲しそうに呟く花莉。
「……取ろうか?」
そっと声をかけたら
「絶対自分で取るのっ!」
花莉はそう言って再びお財布の中から100円玉を取り出して機械に投入。
俺は心の中で応援しつつ、また大人しく花莉を見守る。