世界No.1の総長と一輪の花 ホワイトデー特別編
*
「どれが欲しいの?」
「あ、あのダックスフンド…耳が垂れてる茶色の犬……」
「りょーかい」
100円玉をクレーンゲームに投入して、レバーを動かす。
前後左右、ちょうど良さそうなところに動かしたら、キャッチボタンを押して。
アームが下におりてきて、ぬいぐるみを挟む。
挟んだままアームが上にあがって。
ぽとり、とぬいぐるみが取り出し口へと落ちた。
「すごいっ!!!!!」
ぱちぱちと拍手する花莉。
ぬいぐるみを取る時、内心すげぇドキドキだった。ゲーセンに来たのも、クレーンゲームをやったのも久しぶりだったから。
まじで、1回で取れてよかった。
「ほい」
少し大きめのぬいぐるみを花莉へと手渡すと
「い、いいの…?」
ぬいぐるみと俺を交互に見つめる。
「おう。花莉のために取ったから」
そう返すと、花莉は花が咲いたような可愛い笑顔になって…
「ありがとう…っ!!」
ぬいぐるみをぎゅうっと抱きしめた。