転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
「契約は、これでおしまい?」

「みたい、ですね」

フロレンツィアの瞳は潤んでいた。ハンカチを差し出そうとした瞬間、手を握られる。

「グレーテ、ニコラ、ありがとうございました!!」

「ひゃっ!?」

「ええっ!?」

「愛らしい使い魔を召喚できたのは、あなた方のおかげですわ!!」

フロレンツィアは飛び跳ねて喜んでいる。その表情はあまりにも無邪気で、“魔法学校のエーデルシュタイン”の嫌われ者であった悪役令嬢には見えない。

ゲームの中では、彼女の一部分を切り取って、悪役に見せていただけなのかもしれない。ストーリーの都合で、悪役にされた気の毒な存在だったのだろう。

こうして生まれ変わって、フロレンツィアについての認識が変わったことを、嬉しく思ってしまった。
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