転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
「なぜ、眼鏡をかけている?」

「へ?」

「そのドレスに、まったく似合っていない」

一年前に購入した眼鏡は、悪くなった視力をさらに矯正してくれる優れものだ。お値段は金貨五枚。日本円にして五十万円。高い技術が使われているため、このように高価なのだ。社交界デビューのときも、眼鏡とは共にあった。もはや、私の体の一部である。手放せないものだった。

「その眼鏡とドレスは、まったく合わない」

「でも私、眼鏡をかけていないと、視界がぼやけて何も見えなくなるんだけれど」

「視力はもともと弱いのか? それとも、次第に悪くなったのか?」

「次第に悪くなったほうだけれど」

就寝時間が決まっていたのだが、まだ勉強したりないと消灯後こっそり蝋燭の火のもとで勉強したら、あっという間に視力が悪くなってしまったのだ。ちなみに両親には、本当の事情を言えないでいる。一応、勉強のしすぎで目が悪くなった、というのを原因としていた。
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