転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
付添人とは、別れてしまった。周囲を見渡したが、どこにもいない。一応、はぐれたら帰り際にエントランスで落ち合うということを話してきた。あとで、また会えるだろう。

なんだか本当に、喉が渇いてしまった。給仕係に頼んだら、しゅわしゅわと泡立つワインが差し出される。ちなみにこの世界は十八才から飲酒してもいいので、飲んでも問題ない。

同じようにワインを受け取ったローデンヴァルト先生は、ヤケ酒を飲むように一気飲みしていた。二杯目は必要かという給仕係の質問には、首を振って断る。

そうこうしている間にも、チラチラと視線が集まっていた。しかし今度は、近づくなと言わんばかりに鋭い視線を飛ばしている。すると、蜘蛛の子を散らすように逃げていった。

「……助かった」

「いえ」

ワインを一口飲む。ピリッと辛口のワインだ。私も一気飲みしたかったが、これはごくごく飲めるものではない。ちびちび舐めるしかないだろう。
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