転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
「だから、こういうところには、来たくなかった。社交なんて、本当に馬鹿馬鹿しい」

「その点は同意するけれど」

ローデンヴァルト先生は喉をさすっている。まだ、喉の渇きが治まらないのか。冗談のつもりでワインを差し出したら、手に取って飲み干してしまった。

「ちょっと、それ、私の飲みかけ」

「そっちが差し出したのだろうが」

「本気で飲むとは、普通思わないでしょう?」

給仕係に頼んだらすぐに用意してもらえるのに、本当に私のワインを飲むとは夢にも思っていなかった。

ムズムズと羞恥心がこみ上げているのに、ローデンヴァルト先生はしれっとしている。これが、大人の余裕というものなのか。なんだか悔しくなってしまう。

よくよく見たら、ローデンヴァルト先生の眼差しがいつもより甘い気がする。もしかして、酔っているのだろうか? だったら、もうこれ以上お酒を飲ませてはいけないだろう。
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