転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
「ずっと、事件は謎に包まれていた。しかし、“魔法薬学科”の俺の生徒が、あっさりと事件解決の鍵を掴んだ」

被害者と遺族を苦しめた存在――闇魔法使い。

闇の力を用いて使う魔法は、人の血肉を媒介として行うものもあるという。悪事に手を染める者は、決まって闇魔法使いだと言われていた。

「まさか、人が人を殺め、闇夜に溶け込むように今も息をひそめているとは、ゾッとする」

本当は巻き込みたくなかったのだと、ローデンヴァルト先生は悔しそうに拳を握っている。それもそうだろう。私達は子どもで、非力だ。事件に首を突っ込んでも、足手まといになる可能性が高い。

「皆のことは、必ず守る。だから、事件解決のために、協力してほしい」

ローデンヴァルト先生は深々と頭を下げる。

驚いた。他人に興味がなく、“氷雪の貴公子”と呼ばれるほどクールな人がお願いしてくるなんて。

私達は顔を見合わせ、コクリと頷く。もちろん、全力を尽くすつもりだ。

「感謝する」

ローデンヴァルト先生の苦しげな中で呟いた言葉に、胸が切なくなる。もう二度と、ローデンヴァルト先生にこのような表情をさせてはいけないだろう。

“魔法薬学科”の先生と生徒は力を合わせ、事件解決のために奔走する。

笑顔で、学校生活を送るために。
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