転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
◇◇◇

何の準備もなしに、闇魔法使いについて調査するのは危険である。まずは各々の力を把握しないといけない。そのため、私達は課外授業だと銘打って魔法塔に向かった。

フロレンツィアとニコラは、広大な薬草園を見て瞳をキラキラ輝かせていた。

「まあ! なんて美しい薬草園ですの!」

「本当に、きれいです!」

ふたりの様子をローデンヴァルト先生とともに眺めていたら、目ざといフロレンツィアに指摘された。

「グレーテ、あなた、ずいぶんと落ち着いていますわね。もしかして、ここに来たことがありますの?」

「まあ、つい先日に」

フロレンツィアはみるみるうちに顔を赤くし、続いて鋭い目つきでローデンヴァルト先生を睨んだ。

「ローデンヴァルト先生! 魔法塔にグレーテを連れ込んで、何をなさっていましたの!? まさか、個人授業とか言って、は、はしたないことを、していたのではありませんよね!?」

フロレンツィアのぶっ飛んだ指摘に、ローデンヴァルト先生は極めて冷静な様子で言葉を返す。

「はしたないこととは、具体的に何を意味する? それがわからないので、答えようがない」

「そ、それは……!」

フロレンツィアは真っ赤な顔をして、言葉を探しているようだった。思いつかないのならば、無理しなくてもいいのに。
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