転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
驚いた。なんと、彼は独学で国家魔法薬師になったと。難関中の難関とも言われている国家魔法薬師の資格を、どうやって独学で取ったのだろうか。勉強法が気になってしまう。

しかしなぜ、アルノルト・ローデンヴァルトはここにやってきたのか。国家魔法薬師の数は圧倒的に少なく、貴重な存在だ。王宮内でも高い地位を持っているようだが、仕事も激務だと聞く。才ある若き人材を、どうして魔法学園に寄越してきたのか。謎が深まる。

「俺は魔法学校のやり方を進めるつもりはない。行動も、制限しない。いちいち許可するのも鬱陶(うっとう)しいから、自分で考えろ」

突き放すように言う。ムッとしてしまい、返事をする気にもなれなかった。

そんなわけなので、クッキーをいただく。鼠妖精特製クッキーは、胸がときめくほどおいしかった。紅茶は香り高く、今まで飲んだどれよりもすばらしい。

感想を伝えると、部屋の端で待機していたネネとズズとミミは、嬉しそうにはにかんでいるように見えた。
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