転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
目の前に、香り高い紅茶とバターの匂いがたまらないクッキーが置かれた。それらを眺めていると、ため息が聞こえた。

「もしや、紅茶とクッキーも、俺が許可を出さなければいけないのか?」

「昼休み以外は、先生の許可がないと、飲食できない決まりがあるので」

魔法学校には、厳しい校則がある。行動の制限をしていないと、校内の秩序は乱れてしまう。この点は、前世の学校でも同じだった。別に、厳しいものではない。

「許可がないと何もできないとは、訓練された犬じゃあるまいし」

訓練された犬、まさにその通りだろう。私達魔法学校の生徒は厳しい訓練を受け、国のために働く。できない者は、すぐに退学処分となってしまうのだ。

「そうか。だから、魔法学校を卒業したものは、あのように頑なな態度で働いているのだな」

「あの、その言い方だと、先生は魔法学校を卒業していない、という意味合いに聞こえるのだけれど?」

「魔法学校なんて、通えるわけがないだろうが。俺は、平民だから」
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